2023.01.26
なの花ワークスタイル
就活より大変!? 国試の勉強方法、先輩に聞いてみた。
こんにちは!なの花薬局の上野です。
薬剤師になるには厚生労働省が実施する薬剤師国家試験に合格する必要がありますが、難しい試験にどうやったら合格できるか、頭を悩ませる学生さんも多いのではないでしょうか。
今回は2022年卒の先輩薬剤師2人に国試のお話を伺いました。勉強の進め方は?息抜きの方法は?体験談を、たっぷりお届けします。
「勉強してること」自体が自信になる。
ー出題範囲が非常に広い薬剤師国家試験。勉強するにも、どこから手をつければ良いかわからない学生さんもいると思います。どうやって試験に関する情報を収集しましたか?
眞鍋:勉強のスケジュールも、勉強方法も、先輩から教わりました。少しでも情報がある方が有利ですから、先輩や先生にはどんどん頼った方が良いですね。
ーでは、これを読んでいる学生さんの先輩となるお二人に、さっそく教えてもらおうと思います!
まず、どのようなスケジュールで勉強したのか、教えてください。
眞鍋:私は6年生の4月から勉強を始めました。4〜6月は物理・化学・生物を勉強して、7月からは青本の問題集に取り組みましたね。「薬学実践問題」は1〜2周、「理論問題」の方は7〜8周しました。特に卒業試験前や国試前は、朝9時から夜23時まで、毎日12時間勉強。人生で一番勉強した1年間でした。
福井:授業などの合間の隙間時間に得意科目を勉強して、まとまった時間が取れた時に苦手科目を勉強しました。私は卒論などの関係で勉強を始めたのはかなり遅く、本格的に始めたのは6年生の12月頭からでしたが、遅れている不安や緊張で眠れない夜もあったので、早く始めるに越したことはない!とみなさんには伝えたいです。勉強していること自体が自信になりますよ。
ー続いて、お二人の勉強方法についても教えてください。
眞鍋:大きな付箋に「大切なポイント」や「覚えたら解けるところ」を書いて、ノートに貼って、覚えたら捨てるようにしていました。あと、暗記ものに関しては、ネットで語呂を調べて覚えるようにしました。
↑ 実際の付箋メモ。努力が伝わってきます。
福井:私も、語呂を暗記カードに書いて覚えました。どうしても覚えられないものは自分でオリジナルの語呂を作ったりもしていましたね。自分で作ると愛着が湧いて覚えやすいのでおすすめです。
zoomの活用で、自室が自習室に!?
ー同期間での協力はありましたか?
眞鍋:仲の良い友達3人とずっと自宅からzoomを繋いでいましたね。朝起きて、すっぴん部屋着の状態ですぐに繋いで、音はミュートにしてカメラだけオンのまま。サボらないための監視カメラみたいな感じですね(笑)。夜の22時くらいに解散するのですが、その時に雑談をしたり、わからないところを確認し合いました。自習室へ行く準備や移動の時間を勉強に回すことができて良かったなと思いますね。
ーまさに現代ならではの協力方法ですね。試験勉強で、大変だったことを教えてください。
福井:高校で選択していない科目も出題範囲にあったので、私は「生物」を1から勉強しました。
眞鍋:私は苦手な教科に向き合うのが本当にストレスでしたね...。勉強に使える時間のリソースは限られていますから、苦手科目は青本の中の正答率が50%以上の問題に注力して必要な点数を確実に取り、その分を得意教科でカバーする作戦でした。
ーとはいえ、勉強をずっとしていると疲れてしまいますよね。息抜きはどうしていましたか?
眞鍋:友人と会話をしたり、好きなアーティストを見ていました。あとは、夕方に一度仮眠をとることで、頭をリセットさせていましたね。
福井:熱々のコーヒーを淹れて、冷えるまではスマホを触ってOK!とマイルールを決めてこまめな休憩を取っていました。あと、煮詰まった時は教科を変えていましたね。私の場合は「衛生」が癒しの教科でしたが、好きな教科をピックアップして、苦手な教科の合間に入れることで勉強のモチベーションを保っていました。
国試で学んだことが、そのまま職場で活きています。
ー現在、大変な国試を乗り越えたお二人は薬剤師として活躍しています。試験勉強は仕事に活きていると感じますか?
眞鍋:はい。勉強が活きているなと日々感じています!昨日も「痛みが強いから薬が欲しい」と言う授乳中の患者さまに対して、薬物動態で学んだ血中濃度のグラフを参考にして、「お子さんに授乳してから薬を飲めば影響はない」という薬局の判断で痛み止めを出したばかりです。
福井:薬局には「こういう症状なんだけど、薬の影響?それとも病院に行ったほうがいいの?」という相談の電話もかかってくる。総合的な判断が求められる場面では、薬の知識だけでは、患者さまを充分にサポートできません。薬以外のことも広く勉強することで、職場で活きる知識を身につけられると思います。
ー最後に、勉強を頑張る学生さんへ、一言お願いします。
福井:国試にどれくらい時間を割けるか、状況は人によって違うと思います。勉強できる時間がどんなに短くとも諦めず、国試までは勉強を続けて、試験終わりまでとにかく駆け抜けることが何よりも大事です。
眞鍋:大変なことを乗り越えた経験は、社会人になったときに自信につながると思います。試験勉強、頑張ってください!
ーありがとうございました!