2023.12.27
薬剤師の知識
新卒就活で薬局に落ちることはある?落ちる原因や成功のコツをご紹介!
目次
こんにちは!なの花薬局の森田です。
新卒薬剤師の就活で薬局に落ちることはあるのでしょうか?
薬剤師は一般の職業と比較して就職しやすいといわれていますが、絶対に落ちないとは限りません。
今回のコラムでは、新卒薬剤師の就活で薬局に落ちてしまう場合の原因と、就活を成功させるためのコツをご紹介します。
薬学部生で、薬局への就職を検討している方はぜひチェックしてくださいね。
新卒の就活で薬局に落ちてしまうことはある?
薬剤師業界はまだまだ売り手市場であること、有資格者のみの募集・採用であることから、そのほかの業種と比べると就職しやすいといわれています。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和5年10月分)について」によると、令和5(2023)年10月の「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」の有効求人倍率(除パート)は3.01倍。
1人の求職者に対して、3件の求人が出ているという状況です。
全職業を合算した有効求人倍率(除パート)は1.24倍、令和4(2022)年度の平均有効求人倍率(除パート)は1.31倍ですから、全体の中でも高いといえます。
しかし、だからといって「絶対落ちない」「必ず受かる」とは限りません。
薬剤師の新卒就活で、就職先ごとの難易度は以下のようなイメージです。
薬局・ドラッグストア
薬剤師全体の6割が薬局やドラッグストアで勤務しているといわれ、新卒薬剤師として就職しやすい傾向があります。
ただしエリアや会社の規模などによって、就職難易度が異なることに注意しましょう。
大手薬局・大手ドラッグストアでは、優秀な人材を確保するために採用基準が厳しくなることもあります。
病院
病院の種類や規模、形態、エリアによって就職難易度はさまざまです。
一般的には薬局やドラッグストアよりも難易度が高い傾向があり、国立病院や大手の急性期病院などは人気が高いためさらに難易度が上がるでしょう。
ただし、大手病院では新卒採用をメインとしているところもあり、中途で転職を狙うよりは新卒で就活をした方が就職しやすいケースも。
また、都市部以外では薬剤師不足に悩まされているエリアも多く、地方の病院や薬局、ドラッグストアは就職しやすい傾向があります。
製薬会社、企業
大手の会社や外資系企業などは人気が高く、たくさんの人が受けて倍率が上がり、採用難易度が高いといえます。
企業によっては出身大学で足切りを行なっているケースもあるそう。
また、職種によっては薬学部以外の学生も就職を目指すため、さらに競争率が高くなるでしょう。
なお、薬剤師の就職先や仕事内容は「薬剤師の就職先とは?業務別の仕事内容や就職状況、選び方を解説!」のコラムでもご紹介しています。
就職先の選び方なども解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
新卒の就活で薬局に落ちてしまう原因とは?
新卒の薬剤師にとって薬局は就職難易度が特別高いわけではありませんが、それでも絶対に受かるという訳ではなく、落ちてしまう可能性もゼロではありません。
薬剤師の新卒就活で薬局に落ちてしまうのはどのような原因があるのでしょうか?
考えられる原因をご紹介します。
就活のタイミングが悪かった
「気付いたときにはすでに締め切られていた」「間に合ったがギリギリで準備の時間がない」ということのないよう、就職を希望している企業や薬局はホームページなどをこまめにチェックしてタイミングを逃さないように注意!
大学では5年生の後期から就活が解禁されていきますが、情報収集などの準備はその前から取り組んでおきましょう。
また、募集や締め切りのタイミングは企業によって異なる場合があります。
面接がうまくいかなかった
面接は新卒の薬剤師の就活でも重要な要素の一つ。
以下のような受け答えは要注意です。
- 質問の意図を理解した回答になっていない
- 履歴書の内容と面接での話のつじつまが合わない
- 志望動機が曖昧、自分の言葉で伝えられない
- どんな薬剤師になりたいかを説明できない
- やる気が伝わらない
面接を成功させるためには企業研究と自己分析をしっかり行い、企業が求める人材であることをアピールできるようにしておかなければなりません。
また、できるだけ緊張せずに受け答えするためには面接の練習も必要となるでしょう。
大学のキャリアセンターで面接練習をしたり、講座に参加しておくと安心です。
なの花薬局でも面接の対策・準備ができる模擬面接インターンシップを限定開催していますので、面接が不安な方や自分の魅力を最大限にアピールしたいという方はおすすめです。
履歴書に不備が多かった
事前に提出している履歴書にあまりにも不備が多いことも不合格の要因になってしまいます。
仕事をする上で、ミスが多い人だと思われてしまう可能性があるからです。
薬剤師という仕事柄、ミスは御法度。
とはいえ、人間なので「ミスは絶対にしてはいけない」というわけではありません。
「ミスに気付くこと」が重要です。
誤字脱字などのケアレスミスや別の内容を記載していることなど不備がないか、提出前にもう一度チェックしましょう。
薬局に就職したい!新卒就活のポイントは?
薬剤師の新卒就活で重要なのは、企業研究と自己分析です。
企業の理念や雰囲気、求める人材を理解し、自分の考えや目指す姿、働き方に一致しているかを見極めます。
企業研究は、企業のホームページやパンフレットをチェックするほか、OB・OG訪問をしてヒアリングをしたり、薬局を見学したりするのもおすすめ。
店舗の雰囲気を直に感じ、薬局で実際に働いている先輩たちから話を聞くチャンスです!
きっと快く受け入れてもらえますので、ぜひ問い合わせてみましょう。
自己分析では自分の性格や特技、長所・短所をあらためて分析するほか、どんな薬剤師になりたいのか、将来的にはどんなキャリアプランを描いているのかを掘り下げておきましょう。
面接の対策
企業研究と自己分析を行なったら、それを元に面接の練習もしておきましょう。
面接で聞かれることはある程度決まっているので、それらについては回答を準備し、自分の言葉で伝えられるようにしておいてくださいね。
【薬剤師の面接でよく聞かれる質問】
- 自己紹介
- 学生時代に頑張ったこと
- 長所・短所
- 卒業研究の内容
- 薬剤師を志したきっかけ
- 会社の志望動機、業種を選んだ理由
- 目指す薬剤師像
- 将来のキャリアプラン など
就活の準備や自己分析の方法などは、こちらのコラムでも詳しくご紹介しています。
しっかり準備をすることは面接の緊張対策でもありますよ!
余裕を持ったスケジュールで取り組みましょう。
薬学部の学生の自己分析方法を解説!薬剤師の仕事に必要なスキルも
薬学部が就活前にやることは?スケジュールや就活のコツなどを解説
また、医療職でもある薬剤師は身だしなみも大切です。
面接には清潔感のある身だしなみで参加してくださいね。
具体的には以下のような点に気を付けましょう。
- スーツのサイズが合っている
- スーツやシャツに汚れやシワなどがない
- 髪型は表情が見えやすいよう、顔にかからないように整える
- 爪を切る
新卒の就活では基本的にリクルートスーツを着用します。
「面接には私服でお越しください」という案内がある場合は、襟付きのシャツにダークカラーのジャケットなどシンプルで清潔感のあるオフィスカジュアルが無難です。
薬局を目指す新卒薬剤師の就活には企業研究と自己分析が必須
薬剤師業界は、そのほかの一般的な業種と比べて就職しやすいといわれています。
特に薬局やドラッグストアは求人も多く、新卒薬剤師の就職先の中でも就職しやすく、たくさんの薬剤師が働いています。
しかし、だからといって落ちる可能性がゼロという訳ではありません。
薬局への就活がうまくいかない場合、就活のタイミングが悪かったり、面接がうまくいっていなかったりする可能性があります。
企業研究と自己分析をしっかり行い、企業が求めている人物像や自分の長所などを理解し、自分がどのように貢献できるのかを面接でアピールできるように準備しましょう。
企業研究ではぜひ薬局を訪問して、実際に働いている先輩たちから話を聞いてみてくださいね。
なの花薬局では、薬剤師の就活に役立つ情報を随時発信しています。
薬剤師を目指す方や薬剤師の働き方について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!