2024.11.01

健康コラム

11月健康コラム:ダイエットにごはん(糖質)は避けるべき? 

栄養相談をしていると、糖質は悪と考え、糖質を多く含むごはんを控えている方、抜いている方がいらっしゃいます。白いごはんは、見た目は量も多くて、存在感がありますし、『糖質制限』などの食事法が話題になったこともあったため、そのようなイメージがあるのでしょうか?スライド1.JPGスライド2.JPG

★糖質とは?
糖質は3大栄養素である炭水化物から食物繊維を抜いたもので、主に、脳や体のエネルギー源となり、生きていく上で必要な欠かせない栄養素です。

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食事のごはんを控えることで、物足りなさを、ごはん以外の物、主菜(肉や魚)や副菜(野菜)で補う方が多くみられます。肉や魚を多くとると、動物性たんぱく質や脂質の摂取量が増えてしまいます。副菜としての野菜なども、何かしら味付けをしているため、摂取する塩分が多くなったり、また、炒め物などの調理法によっては、油分が多くなり、油の過剰摂取につながります。
たんぱく質の過剰は、腎臓病をお持ちの方や塩分や脂質の過剰摂取は動脈硬化や心疾患のリスクにつながる場合がありますので、注意が必要です。

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バランスよく、糖質も摂取することが必要であることがわかると思います。
ではどれくらいの糖質をとれば良いのでしょうか?


厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年度版)』では、糖質としての設定はしていませんが、炭水化物の基準として、以下のように設定しています。

■総摂取エネルギーに占める割合の目標値
・たんぱく質:13~20% 
(50歳~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%)   
・脂質:20~30%
・炭水化物:50~65%

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~1日の推定エネルギー必要量が2,000kcalの場合~
・炭水化物:50~65%=1,000~1,300kcal 
炭水化物は1gにつき約4kcalのエネルギーになるため、250~325gの炭水化物を
1日の摂取量の目安にすると、理想の割合に近づきます。
(目安:茶碗1杯【150g】のごはんを1日4杯程度。治療中の方はかかりつけ医の指示に従って下さい。)

糖質は過剰に摂取すると中性脂肪に変わり、肥満を引き起こします。ただ、過度な制限をすると、
脳と体のエネルギー源が供給されず、疲れやすくなったりします。
多すぎず少なすぎずが、ダイエットの予防とカギとなります。
糖質も重要な栄養素の一つであることを忘れず、適正量をとりましょう。スライド6.JPG

「自分はどんなふうに食事をとればよいのか?食事バランスが難しい!」という方は、
なの花薬局・管理栄養士にご相談ください。店舗でも、メールでも栄養相談を行っております。

・2019年01号 からだPlus「糖質との付き合い方」
https://www.nanohana-ph.jp/plus/tousuitu.php
<参考>
・厚生労働省HP 炭水化物
・健康長寿ネットHP 炭水化物の働き
・森永製菓株式会社HP 炭水化物の働き

株式会社なの花東日本  宍戸聖規(管理栄養士)


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