2022.09.01
健康コラム
『質の良い睡眠のための食生活と運動』
「質の良い睡眠」とは、寝床に入ったらすぐ眠れ、起きようと思う時刻までぐっすり眠れ、起きたい時刻に自然に気分よく目が覚め、日中は午後のひと時を除いて眠気がない睡眠のことです。
睡眠には、身体や精神の疲労を回復する効果があります。このため睡眠不足が続いたり、睡眠の質が悪いと健康が損なわれてしまう可能性があります。
日々の栄養相談でも食事の相談と共に、なかなか寝付けない・眠りが浅い・朝スッキリ起きられないというお悩みの声も少なくありません。
では、睡眠の質を上げるためにはどうしたらよいでしょうか。それぞれポイントをみていきましょう。
① 定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす
速歩や軽いランニングなどの適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、中途覚醒を減らすことにもつながります。
運動は、寝る3時間くらい前の夕方から夜にかけて行うと、一時的に上がった脳の温度が寝床に入る時に下がってスムーズな睡眠が得られやすくなります。
ただし、就寝直前の運動は体を興奮させてしまうため注意しましょう。
食事は1日3食規則正しく食べるようにしましょう。朝食は朝起きてすぐに食べることが大切で、遅くとも起床後1時間以内が良いとされています。
昼食は、朝食から5〜6時間後を目安に食べるのが良いとされています。
夕食は就寝3時間前には済ませましょう。寝る前に食事をとると消化活動で睡眠が妨げられるので控えるようにしましょう。
②朝食はからだとこころのめざめに重要
しっかりと朝食をとることは朝の目覚めを促します。
食事による咀嚼や消化器官への刺激で目が覚めやすくなり、睡眠と覚醒のリズムにメリハリが生まれます。
朝食を準備する時間がない、朝はなかなか食べられないという方もスープを飲むなど簡単なものからで大丈夫です。
徐々にバランスを整えていきましょう。また、夕食のおかずを朝食に残しておくと時短になり良いですね。
起床後に食事をすることで身体や脳に「朝」ということを認識させましょう。
③睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする
就寝前の飲酒はかえって睡眠の質を悪化させるため、控えた方がよいでしょう。
睡眠薬代わりに寝酒を飲む習慣を持っている人が男性で多いことがわかっています。
アルコールは入眠を一時的には促進しますが、中途覚醒が増えて睡眠が浅くなり、熟睡感が得られなくなります。
また、アルコールは睡眠薬代わりに少し飲んでいる場合でも、慣れが生じて量が増えていきやすいことが知られているため注意しましょう。
④ 就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける
就寝前3~4時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げたり睡眠を浅くする可能性があるため控えた方が良いでしょう。
これは主にカフェインの覚醒作用によるもので、この作用は3時間程度持続します。また、カフェインには利尿作用もあり夜中に尿意で目が覚める原因にもなります。
カフェインは、コーヒー・緑茶・紅茶・ココア・栄養ドリンク剤などに多く含まれています。
最後に、生活習慣病が不眠の原因になることが分かっています。生活習慣病を防ぐためにも良い睡眠を得るためにも
質の良い睡眠のポイントを踏まえ、規則正しい生活習慣を身につけましょう。
▼おすすめレシピ
<コブサラダ>
好きな野菜を切って盛り付けるだけなので簡単に作れます。ドレッシングも市販のものにすればさらに時短になります。
株式会社なの花西日本 柳澤 友紀(管理栄養士)
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