2022.04.01

健康コラム

骨の健康について  

整形外科病院前にある店舗で、「骨粗鬆症」の方の栄養相談も行っています。手首、足の骨折、腰椎の圧迫骨折・・・
私の住んでいる北海道では大雪の影響もあり、今年は怪我をされる方が例年よりも多いそうです。患者さまに骨の健康についてのお食事の説明をしながら、自分自身の食事を振り返り、栄養士でありながら、「カルシウム」とれていないかも?と不安になっております。皆さんは、自分の骨の健康について考えたことがあるでしょうか?
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骨粗鬆症で、大腿骨のように大きな骨が折れてしまうと、歩行が困難となり、日常生活もままならない状態となるかも 知れません。健康な骨づくりは、食事や普段の生活が重要です。今回は、骨の健康についてできることをお伝えします。

骨粗鬆症になりやすいのはどんな人 girl_question.jpgのサムネイル画像

チェックしてみましょう。
□女性で50歳以上(閉経) □乳製品は、あまり食べない  □やせている  □お酒をよく飲む  □タバコを吸う   □生活習慣病等の病気がある  □骨折したことがあるhone_kossetsu.jpg□体を動かすことが少ないsleep_gorogoro_obasan.jpg
□ステロイド薬を長期間使用している □家族に骨粗鬆症と診断された人がいる
いくつ当てはまったでしょうか?当てはまる項目が多い人ほど、要注意です。

年齢と骨量の変化
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骨量が最大となるのは、10代の後半頃から、20代の前半で、
40代前半になると減少傾向となります。特に女性は、閉経を
境に骨量が減少しやすくなります。

カルシウムは、どのくらいとればいい?

成人男性では1日に750mg、女性は650mgを目標としてとるように推奨されています。子どもでは、小学校の低学年頃には、大人と同じくらいの量をとる必要があり、成長期の12~14歳の男の子では、1000mg、女の子は800mgと、大人よりも多くのカルシウムが必要となります。自分の幼少期を振り返り、とれていたでしょうか?小さなお子様がいる方は、今、お子様のカルシウムは、足りているでしょうか?丈夫な骨づくりは、幼少期から始まっているのです!

カルシウムをとるには、何を食べればいい?food_tofu_shimadoufu.jpgfood_atsuage.jpgfood_kouya_dofu.jpg


カルシウムを多く含む食品として代表的なものと言えば、牛乳を思い浮かべる方は多いと思います。しかし、「牛乳は嫌い」「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして飲めない」という方もいると思います。では、乳製品以外で、カルシウムの多い食品は 何でしょうか?野菜だと小松菜、骨ごと食べられる小魚や干し海老、そして、意外とカルシウムが多い大豆製品!絹ごし豆腐よりも木綿豆腐にはカルシウムが約1.5倍も含まれています。喉越しがよくて絹ごしが好き。という方も、たまには  木綿豆腐を食べるようにすると、いつもよりカルシウムを多くとることができますね。ちなみに、豆乳にもカルシウムが含まれていますが、それほど多くはありませんので、大豆製品だと豆腐、厚揚げ、高野豆腐がおすすめです。

バランス良く食べることが大切!画像1.jpgfood_eiyou3_tanpakushitsu.jpgvegetable_komatsuna.jpgfood_hoshi_shiitake.jpgfish_hoshiebi.jpg

丈夫な骨づくりに必要な栄養素と言えば「カルシウム」。しかし、実は丈夫な骨づくりに必要な栄養素は他にもあります。それは、たんぱく質、ビタミンD、ビタミンK。たんぱく質は肉、魚、卵、大豆製品に。ビタミンDは鮭、きくらげ、干し椎茸に含まれており、日光浴により、体内でもつくり出す効果が期待できます。

しかし、近年では、子どもが日中に外で遊ぶ機会が減っています。そして、コロナ感染者増加に伴う外出自粛を受け、  ますます、日光浴の時間が減少傾向となっています。特に、冬は、コートや帽子、手袋、さらに今はマスクも着用している状況なので、ほとんど日光の当たる部分が少なくなっているので、どの年代においても、体内でビタミンDをつくり出すことが難しくなっているかも知れません。

ビタミンKは、ほうれん草、小松菜、春菊などの青菜に多く含まれ、納豆にも多く含まれています(ワルファリンを服用中の方は、ビタミンKを多く含む食品の摂取は控えて下さい)。結局のところ、バランス良く食べることが丈夫な骨づくりになるのです。また、瘦せすぎず、太りすぎず、適度な体重を維持し、筋力を保持することも、転倒による骨折のリスクを防ぐ上で重要となります。

体を動かそう!sport_walking_oldwoman_cap.jpg

骨に刺激を与えることで骨は強くなりますので、できるだけ動くようにしましょう。膝の痛みや腰の痛みなど、痛みがある時は安静にし、痛みがない時に、無理のない範囲で運動を行いましょう。激しい運動をしなくても、室内での「かかと落とし」も効果が期待できます。食事も運動も、できることから、コツコツ画像2.jpg、丈夫な骨づくりをはじめてみましょう!

からだPlusにて、詳しい食事のポイントをご覧ください
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株式会社なの花北海道 丸谷 梨恵子(管理栄養士)

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