2022.01.04

健康コラム

各地の健康課題を解決するためのヒント(vol.12 岩手県)

岩手県では、「脳卒中死亡率」が全国で比べても非常に高く、男性51.8%(第3位)、女性29.3%(第1位)*¹です。(全国平均:男性37.8%、女性21.0%)

「○○さん家のご主人、あたったらしいよ」
この言葉を聞いて宝くじと思うでしょうか、物にぶつかったと思うでしょうか。
他の地域の方は「何があたったの?」となると思いますが、岩手県ではこれだけで話が通じます。
東北地方では脳卒中になることを「あたる」といいます。そんな方言ができるくらい脳卒中は昔から岩手県民にとっては身近な疾患になっています。

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脳血管疾患の原因は加齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒などです。
その中でも、動脈硬化を引き起こし、脳血管疾患や心疾患も招く脂質異常症は自覚症状がなく採血をしないと気が付かない疾患です。
今回はその脂質異常症を予防する生活についてお話しします。

脂質異常症は中性脂肪数値が高いことや、悪玉と言われるLDLコレステロール数値が高いことから診断されることが多いです。

食生活の中では揚げ物や脂身の多い肉、過剰な炭水化物から中性脂肪の数値は上がりやすいです。
食事由来のコレステロールはレバーや魚卵、子持ち魚、イカや干物類などは含有量が高く、摂取頻度や量が多いとコレステロールの数値に影響が出る可能性があります。

岩手県には、ひっつみ、じゃじゃ麺、盛岡冷麺、わんこそば、釜石ラーメンなど美味しい炭水化物類が多く、県民もよく摂取しています。また、三陸海岸にも恵まれ美味しい海産物をよく摂取しています。干物の消費量も全国1位*²であることからコレステロール摂取量も多いかもしれません。

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炭水化物だけに偏らないように、主菜や副菜をしっかりとることや、ひっつみなどは中に入れる野菜の具を多くするのがポイントです。
ごぼうなどは食物繊維が多く、LDLコレステロールを低下させる働きがあるのでおすすめです。

食事以外のアプローチでは、有酸素運動が善玉であるHDLコレステロールを増やし、中性脂肪を減らす働きがあるので取り入れることを勧めます。ウォーキング、ジョギング、水泳、エアロビクスなどが有酸素運動に分類されます。寒い冬は外に出るのが億劫になりますが、屋内ではストレッチ運動も効果的です。

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"あたらない"ために自分の生活を振り返ってみましょう。

下記ページは、より詳しく 「脂質異常症予防の食事と運動」 についてご紹介しておりますので併せてご覧ください。

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からだPLUS「脂質異常症予防の食事と運動」


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レシピ「押し麦とごぼうのカレーミルクスープ」


参考:
*¹平成29年度人口動態統計特殊報告「平成27年都道府県別年齢調整死亡率」
*²都道府県別統計とランキングで見る県民性(https://todo-ran.com/t/tdfk/iwate

株式会社なの花東北 壬生美咲(管理栄養士)



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